
紆余曲折あったが、シャルの助言と協力で自分が本当に美しいと思ったものを閉じ込めた砂糖菓子で品評会に参加することができたアン。
国王や王妃に気に入ってもらえたものの、品評会への参加作品の趣旨から外れていたため敢えなく落選し、アンから奪った砂糖菓子で参加していたジョナスも盗難の疑いを実演で晴らせなかったために落選。
今年の砂糖菓子品評会は、王家勲章の授与者がいないという異例の結果に終わってしまった。
しかし終了間際、「来年の参加を楽しみにしている」という王妃からの言葉に奮起し、戻ってきてくれたシャルとミスリルと共に来年の品評会へ向けて気持ちを新たに修業の旅へ出発するアンだった。

To Be Continued…!の続きのお話です。

実力は王家勲章を拝領するに申し分ないと思うんですがね。
どう修業していくのか楽しみですね!
シュガーアップル・フェアリーテイル第5話『アンと猫の砂糖菓子店』、始まります。
この記事は、10038C-R’s Noteメンバーと管理人がTVアニメ『シュガーアップル・フェアリーテイル』第5話を視聴して内容を軽く紹介・解説しながら、感想を楽しくお喋りしている記事です。
原作の内容も含みますので、作品のネタバレを回避したい方は、ぜひここでブラウザバックしてアニメを視聴、または原作を読むことをお奨めします。
そしてぜひ、そのあとに感想を分かち合いましょう…!
アニメ5話は原作外伝集『王国の銀砂糖師たち』に収録の短編

Story Introduction
第5話『アンと猫の砂糖菓子店』
来年の砂糖菓子品評会への参加を決意したアンは、シャルとミスリル・リッド・ポッドと3人で、勉強のために王都ルイストンの砂糖菓子店を巡る。
ある店で見事な砂糖菓子を目にするが、不審な男がそれを壊して逃亡。
店主のキャットはアンたちが壊したと思い、弁償として店で働けと要求する。
第5話は、シリーズ12作目になる『王国の銀砂糖師たち』という外伝集に収録されている短編『アンと猫の砂糖菓子屋』で、これは1巻と2巻の間に刊行された雑誌「The Beans VOL.15」に掲載された短編だそうです。

時系列的には4話のあとのお話とのことですが、12巻だと結構間空きますね。

確かに、本編しか読んでない人はこの話を知らないのでキャットと知り合うエピソードを知らないまま話が進んじゃうんだ。

そうですよね。この人登場人物ページに紹介があるくらいだから結構なメインキャラなんでしょうし、このあともちょくちょく出てくるらしいのに出会いのエピソードが番外編だったんですね…
原作者の三川先生も気になっていたようで、Collector’s Edition1巻の巻末コメントで当時は物語が続くと思ってなかったからキャットが活躍すると思ってなかったし、Collector’s Editionでしっかり『黒の妖精』と『青の公爵』の間に入れてもらえてありがたかった、とおっしゃっておりました。
それではそんな貴重な日常回、第5話『アンと猫の砂糖菓子店』について語っていきましょう〜!
カットまたは再編により変更されたシーン
- ブラッドン砂糖菓子店【カット】
- 二人の共通認識【カット】
- 「店番の意味ないぞ!全然!」【カット】
- アンたちを腹ペコで待っててくれたキャット【カット】
- キャットから貰ったもの【変更】
ブラッドン砂糖菓子店【カット】
「さすがルイストン!銀砂糖師が多いだけあって、どこも素敵ね!」でまとめられている冒頭の砂糖菓子店巡りですが、原作ではルイストンで一番の人気店であるブラッドン砂糖菓子店から出てきて店の様子をミスリルに語っているところから始まります。
語られる店の様子から銀砂糖師ウィリアム・ブラッドンは砂糖菓子作りの腕が良いだけではなく、経営も上手だということが分かります。

個人店で四人の部下と十人以上の見習いはすごいですね。

ちなみにこの直後のシーンでアンが「さてと!」と言っているカットは公式LINEスタンプで「OK!」の絵柄に使われていて、しゃお*さんがよく送ってくるやつです(笑)
二人の共通認識【カット】
ブラッドンの店から戻ってきたアンにいつものように憎まれ口を叩くシャル。
原作ではそのやり取りがもう少し続いたあとにシャルが面白そうに笑い、ミスリルに「アンが可哀想だから本当のことを言うな」とたしなめられています。

アニメはこういったやり取りは結構カットされてるんですよね。
展開の都合で仕方ないといえば仕方ないですが。
また、原作でウェストルなら売れる確信がありそうな台詞は、アニメでは「ウェストルならわたしにもチャンスが……」という少々自信のなさそうなモノローグに変更されています。
「店番の意味ないぞ!全然!」【カット】
少し飛びまして、アンがキャットの店で働くことに決まった直後。
再びカウンターの上で居眠りを始めたベンジャミンに向かってミスリルが言った一言と、アンから見たベンジャミンの印象がカットされ、すぐにアンがシャルと共に銀砂糖の仕込みをするシーンになりました。
まぁ完全なカットではなく、ベンジャミンと一緒に店番を任されたのだろうミスリルが彼と同じように居眠りをしている姿は放映されていたのですが……

ひ、ひとのこと言えねぇ…笑

まぁでも分かる。
何もやることがなくて座ってるだけだと眠くなっちゃいますよね…笑
アンたちを腹ペコで待っててくれたキャット【カット】
キャットの砂糖菓子が無事に完成したあと、その日の夕食の前に依頼者へ届けに行ったアン。
アニメでは何かを思いついたアンのカットのあとすぐに夜中に従者の男が忍び込んでくるシーンに変わるのですが、実は原作ではその前に、キャットが夕食食べずにアンの戻りを待っていてくれたシーンが挟まります。

優しいじゃんー!

本人は「待ってねぇ!」って言ってましたけどね(笑)
シャルとタメ張るくらいツンデレですよね、彼…分かりやすいデレがあるか知りませんが。
キャットから貰ったもの【変更】
キャットから素敵なケープを貰ったアン。
原作では「あと必要そうなものがあれば適当にやれ」とケープ以外も色々と、主に食料を貰った描写がありました。

優しいー!

いやほんとツンデレ……
原作に「なんとなく嬉しそうに見える」って書いてあるのを見た時の何とも言えないくすぐったい感じ…
というところで。
今回は原作からちょこちょこと細かく変更されていたので項目がいつもより多かったのですが、別で語りたいところは段落を設けているためここでは割愛しています。
それでは本編行きましょう。
キャラクター紹介
キャット(cv:寺島拓篤)
派閥に所属せず、王都ルイストンに一人で店を構えている砂糖菓子職人。
肩ほどの長さの銀灰色の髪を猫のしっぽのように一つに束ね、猫のように吊った深い青の瞳、また細くしなやかな体躯の青年。
その姿からは服装もあいまって貴族的な気品が漂っているが、とてつもなく柄が悪い。

本編には大きく関係ないですし、たいした謎でもないですが、彼は実は……という正体の持ち主なんです。

この5話を最後まで観るとアンと一緒にひっくり返っちゃうような謎でしたね(笑)
ベンジャミン(cv:鈴木みのり)
若草色の巻き毛に薄桃色の頬、緑色の羽、いつもニコニコしていてのんびりした口調の少年の姿をした小さな労働妖精。料理が得意。
キャットと暮らしており店番を任されているようだが、いつも居眠りをしている。

cv.鈴木みのりさん…って、OP歌ってる方ですよね!
声優さんだったのか〜…
クレイ子爵夫人(cv:仲村かおり)
娘のためにキャットの砂糖菓子を求めて何度か店を訪れていた年配の貴族女性。
褪せた金髪を後ろで一つにまとめ、派手な化粧に派手な衣装を身につけており、シャルからは「ケバいタヌキ」と呼ばれていた。

シャル…相変わらずだなぁ…(笑)
そのほか、アンが銀砂糖師アルフ・ヒングリーの店が引っ越したことを聞いたおじいさん(cv.佐久間元輝)がクレジットされています。

そういえば、クレイ子爵夫人の従者の男はクレジットされていなかったですね。

確かに。
もしかして誰かと同じ人なんでしょうか…それか名前を出せない人とか…
荒屋の砂糖菓子店にて
古い外観、雑然としていて物置かと見間違う店内。
さすがにアニメでは蜘蛛の巣は張っていませんでしたが、雨戸や窓枠は一部壊れてそのまま……
ほこりっぽい屋内で唯一青く輝く立派な砂糖菓子が置いてある。
Aパートは、そんな場所にアンとミスリルが立ち入り、砂糖菓子に魅せられるシーンから始まります。
テンポの良い序章
アンが魅せられている砂糖菓子を横から持っていこうとする黒いマントの男の登場から、アンが壊れた砂糖菓子の弁償のためにキャットの店で働くことを決めるまでのシーンは原作から台詞や人物の動きにちょこちょこカットや変更を加えられ、非常にテンポの良い仕上がりになっていると思いました。

台詞運びや間の取り方など、なんだか演劇を観てるみたいでしたねー。
そうなんですよね。
ミスリルの動きが大きいのはいつものことですが、「黒い服を着た男だ!」でシャルがすぐ入ってくるところとか(笑)
冒頭から原作で描かれている動きより少なめとはいえ台詞一つ一つにしっかりわかりやすいモーションがついていて、観客席のあちこちでくすくすと笑いが起きそうです。

キャットがアンの顔を二段階に分けて覗きこむ特徴的すぎる動きはアニメ解釈ですよね。
原作では「アンの顔を覗きこみ」としか書いてないので、おそらくそうかと。
しかしその覗きこむシーン、アンの腰がめちゃくちゃ反ってるのにシャルが突っ立って見てるだけなのが面白いですよね。まだ割って入るほどの関係値は無いんですよね。第2クールを乞うご期待…(ぼそっ
また、労働で弁償しろと言われた際には「それ、いいかも」と思い、キャットとシャルの物騒な押し問答をおさめるために声を張り上げて働くことを承諾した原作のアンですが、アニメでは「わたしじゃないのに!」と最初に抗議して、諦めた感じの「わかりました」に落ち着く真反対のシーンとなりました。
結局、アンがキャットの仕事を手伝いながら彼の仕事ぶりを見たいから濡れ衣を被ることに前向きなのは変わらないのですが、アニメと原作で印象が変わる珍しいシーンでしたね。
そして、この後からのお仕事シーンはサントラ『アン・ハルフォード』に乗せた無声パートで、誰がどの仕事をどんなふうに手伝ってるのかを見せてくれました。

キャットが死者の目覚めをやってたのは笑ってしまいました…

なかなか古典的な起こし方しますよね、彼(笑)
まぁ、死者の目覚めは置いといて(笑)
シュガーアップル・フェアリーテイルは原作で主に地の文のみで語られている作業シーンなどを確かな解像度で再現してくれるのがとても気に入っているところの一つです。
一切の台詞を挟まない音楽とアニメーションだけの無声パートでやるところも、制作陣の気合を感じます。
ロマンスも忘れずに。

さて、仕事が終わった夜はシャルアンのターンですね!(満面の笑み)
原作やヤングエース版コミカライズでは二階の一間にいつも野宿で使っているマットを敷いて寝ている描写がありましたが、アニメではベッドが一台あり、アンとミスリルがそこで、そしてシャルは椅子に座って眠っています。

1話〜4話まで観てた時も思いましたが、シュガーアップルは夜の描写が本当に綺麗ですね。
他の時間帯も素敵なんですが、わたしは青い光が印象的な夜がとてもお気に入りです。

そして二階は物置だそうですけど、そこまでごちゃついてないですね。
なぜ大切な店先だけあんな……
そんな美しい夜の帳の中、銀砂糖の残量が気になって眠れないアンは起きて仕込みをしに行きます。
原作には二人を起こさないようにそっと抜け出したとあるのですが、コミカライズには意味深にシャルが映るコマが挟まるので、普通に起きちゃってますね。

このあとアンのところに現れたシャル、帰ってこないから見にきたって言ってましたしね。
ここで行われるロマンス……冷えてしまったアンの指先をシャルが吐息で温めるのは実は二回目なのですが、一回目(品評会の前)はアニメではカットだったので、原作を読んでない皆さんはここが初ですね!
ここはイベントや生特番で声優さんたちがよく語られていたシーンなのであえて言う必要もないかと思いますが、この行動一つにシャルとアンの意識の違いはもとより、人間と妖精の感覚の違いが色んな意味で如実に現れているシーンで、ただのロマンスではないのですよね……よくよく見ると深いシーンです。
ちなみに、原作に書いてありましたが、シャルは一晩中砂糖林檎を煮詰めるアンのそばにいてくれたそうです。一緒に徹夜してくれたそうです。
まぁほとんど黙って座ってたんでしょうし、一瞬、ほんの一瞬居眠りくらいはしたかもしれないですが(笑)
管理人は吐息で指を温めてくれる行為より実はそっちの方がグッときていたりします…!
クレイ子爵夫人との一件
さて、キャットに断られてもしつこく依頼をするクレイ子爵夫人。
人気もあり、おそらく短納期で仕上げてくれるだろう冒頭のブラッドン砂糖菓子店など、ルイストンには腕の良い砂糖菓子職人がたくさんいる中で、なぜキャットに執着するのでしょうか。
その理由は「うちの使用人には作った」というもので、アニメではもう半分の理由は明かされませんでしたが、クレイ子爵夫人のあの様子を見るに、それだけでも十分な理由になりそうです。

自分の娘よりも格下に見ている女の子…しかも使用人の子なんていう身近な庶民の子が、自分の娘より良いものを手に入れているなんて許せない的な思考はよくあるやつですね。
そこへ「キャットの砂糖菓子のおかげで経済的な幸運が舞い込んだ」なんて話を聞けば、是が非でも手に入れたいと思うでしょう。
まぁ、従者に盗ませようとしたのは二回とも失敗に終わってしまったのですが……

一回目は偶然とはいえアンがお手柄すぎますね。
また、夫人の訪問時や真夜中の攻防、キャットがアンから事のあらましを聞くタイミングもアニメでは設定が異なっていました。

原作ではシャルが夫人に向かって言った「ケバいたぬき」は夫人本人には聞こえていないんですよね。いいんだか悪いんだか…(笑)

「誰のものでもない」と言ったアンの一言に満足そうに笑うシャルはアニメオリジナルでしょうか。あのシーンはみんなが表情豊かですね。

真夜中に侵入した従者を待ち構えて捕まえたシーンでは、原作で色々あって気を失ってしまった従者は、アニメではシャルに縛り上げられながら「(砂糖菓子は)どこー?!?!」と叫んでいるところが笑いを誘いました。

そして最後に。原作ではそのまま夜中に事のあらましをアンが話していたのですが、アニメでは翌朝の朝食時に変更されていました。
これは翌朝にもエピソードがあるのでまとめるために翌朝にした感じですかね…
長生きの妖精ベンジャミン
キャットのケープを貰いにベンジャミンと二階へ上がったアンとミスリルは、ベンジャミン自身のことを少し知ることとなりました。
ほぼほぼアニメと原作で得られる情報に差は無いのですが、ベンジャミンの元になった物(小さなつるつるの緑色の小石)だけアニメではカットです。
どうして一緒に暮らすようになったのか、なぜ妖精の羽に対してずぼらなキャットが妖精を使役しようと思ったのか、その辺はまた別のお話なのですが、キャットとベンジャミンはお互いに良い感情を抱いているのがよく伝わってくる一幕でした。

面白いから、なんて理由で逃げ出さない子がいるんですね…
そうですね。それぞれ違った理由があれど、人間と良い関係を築いている妖精が登場するたびに嬉しい気持ちになります。
あとベンジャミンのこととは違いますが「アンはもっと可愛くなる」と言ったベンジャミンやそれに同調するミスリルに対してのアンの反応が見れたのは良かったですね。
原作だとアンが「とてもそうは思えないけど」と言ったあとどんな顔で二人の会話を聞いていたのか描かれないまま羽の話題に移ってしまうので、とても良い改変でした。
そういえばなんですが、朝食終了時にベンジャミンと二階へ上がったのはアンとミスリルだけですよね。
ということは、同じ食卓についていたシャルはキャットの”なんとなく嬉しそうに見える“表情をしっかり見たということでしょうか。
アニメにも原作にもコミカライズにもその描写は無いので、想像が捗りますね(早々に席を外したのかもしれないですけどね)。
2種類のエピローグ
キャットの店をあとにしたアンたちはウェストルへ向かいますが、アニメと原作とでこのエピローグが全然違いました。
原作ではキャットの店を出発したすぐあとの三人の様子が描かれており、シャルの無自覚無意識な誑し文句に赤くなったり青くなったりするアンと、それを見て呆れるミスリル、というなんとも平和な一場面を読むことができます。
アニメではすでにウェストルへ着き、雪が降る中、予想を大きく外して商売に苦戦しているアンが描かれていました。
これはこの話の直後に刊行された第2巻『銀砂糖師と青の公爵』の始めの方とも少し違うので完全なアニメオリジナルですね。

ここであれですね、冒頭でカットされたミスリルがアンにダメージを喰らわせながらシャルをたしなめる「本当のことを言うな!」のやりとりが使われていましたね!

え、てかそのシーンでアンが手に持ってる砂糖菓子、4話でシャルにあげたやつじゃん。
初めて気づいた……
キャットの抱えるトラブルに巻き込まれるという山場はありながらも、短編らしく平和でコミカルな一話。
いかがでしたでしょうか。
管理人は落ち込んだ時にこの話を観ると元気が出る……そんな一話です。
次回からは第2巻『銀砂糖師と青の公爵』の範囲に入ります。
一介の砂糖菓子職人、しかも周囲からしたら聞いたことがない”若い女性の砂糖菓子職人“という胡散臭さMAXのアンが、翌年の品評会まで無事に生き延びることができるのか。
それでは次回をお楽しみください。
お疲れ様でした。

お疲れ様でした〜!

お疲れ様でした〜!
次回予告映像
アニメ配信,書籍情報
TVアニメ配信情報は下記をチェック!
