【アニメ感想】シュガーアップル・フェアリーテイル 第3話『砂糖林檎は裏切りの木』

23.12.20

砂糖菓子品評会に出品し銀砂糖師の称号を得るため王都ルイストンを目指す砂糖菓子職人の少女アン・ハルフォードは、途中で旅の護衛として戦士妖精シャル・フェン・シャルを雇い、盗賊や野獣が闊歩する危険な街道『ブラディ街道』に入る。
アンを追いかけてきたという少年ジョナス・アンダーと、アンに命を救われた恩返しをさせろと息巻く小さな妖精ミスリル・リッド・ポッドと再会し、初日とは打って変わって賑やかな旅路に。

しかしその道中で荒野カラスの襲撃に遭遇。
シャルのおかげで事なきを得るも、旅の予定が狂ってしまう。
日が落ちるまでに予定していた宿砦に辿り着けないと踏んだアンは、その途中にある医者宿へ宿泊することを決意して馬車を走らせる。

なんとか医者宿まで辿り着き腰を落ち着けた一行だが、そこで先にくつろいでいた”身分ある先客“と出くわして…?
シュガーアップル・フェアリーテイル第3話『砂糖林檎は裏切りの木』、はじまります。

室長
室長

2人とも新キャラですね…!大人の男性だ…!

HERO
HERO

彼らがアンの旅にどう関わってくるのか、楽しみですね!


この記事は、10038C-R’s Noteメンバーと管理人がTVアニメ『シュガーアップル・フェアリーテイル』第3話を視聴して内容を軽く紹介・解説しながら、感想を楽しくお喋りしている記事です。
原作の内容も含みますので、作品のネタバレを回避したい方は、ぜひここでブラウザバックしてアニメを視聴、または原作を読むことをお奨めします。
そしてぜひ、そのあとに感想を分かち合いましょう…!

アニメ3話は原作第1巻『銀砂糖師と黒の妖精』四章途中から

引用:TVアニメ『シュガーアップル・フェアリーテイル』公式サイト|ストーリー|第3話

Story Introduction

第3話『砂糖林檎は裏切りの木』

医者宿に泊まるアンたちは、ヒューと名乗る先客と出会う。
彼はアンとジョナスが砂糖菓子職人だと知ると、宿代の提供と引き換えに砂糖菓子作りを依頼する。
だが、ヒューの評価は散々なものだった。
その夜、落ち込むアンを慰めるかのように、シャルは初めて自らの過去を語る……。

引用:TVアニメ『シュガーアップル・フェアリーテイル』公式サイト|ストーリー

第3話は、原作1巻の第四章『医者宿の夜』、そしてラストを残した第五章『砂糖林檎は裏切りの木』が収録されています。

HERO
HERO

ははは、アニメの3話はこうでなくちゃ。

まぁアニメたくさん見ているわけじゃないですけど、起承転結の”転”がごとく3話終盤で急に展開が動く作品の印象が強いですよね。まどマギとかね。
シュガーアップルは原作通りの進行なので元々この急展開エピソードはあったのですが、原作の五章はしっかりエピソードの落ちまで入っているので、3話があそこで終わって4話が落ち部分から始まるのは、やはり3話のテンプレ的なものを意識して意図的に合わせに行ったかな…と思っています。

室長
室長

あと、3話はラストに全部持ってかれちゃいますけど(笑)
それ以外にもいくつも見所があって良かったですね。

そうですね……冒頭・Aパート・Bパートでそれぞれにいくつも見所があって30分が長く感じた回でした。
それでは3話について語っていきましょう。

カットまたは再編により変更されたシーン

  • 「いつも一緒に食べてるじゃない」【変更】
  • 砂糖菓子派閥とエマの現役時代【カット】
  • 医者宿の夜 side.ミスリル【変更/カット】
  • シャルの疑念【変更】
  • 恋心を看破されたキャシー【変更】
HERO
HERO

1話2話に引き続き、再編が多かったです。
細かいところを追わなくても結構な量になりましたので、今回は専用段落で語る範囲で大幅に変更やカットじゃないところは意図的に省いています。

室長
室長

そうだね。リストが多いとなかなか混乱しちゃうからね…

「いつも一緒に食べてるじゃない」【変更】

3話冒頭、医者宿の食卓での一悶着でアンの台詞に変更がありました。
原作では「妖精と食事を一緒にするなんて、普通しないだろう?」と言うジョナスに対し「わたしは、するけど」と返していました。

アニメも原作も、アンが妖精と人間が食卓を共にしないという常識を知らず、その常識に対して意義を申し立てるシーンに変わりないのですが、アニメだと「急に何言ってんの?」というアンの困惑がプラスされる台詞ですね。

室長
室長

アンとジョナスの宿砦での食事シーン、シャルとミスリルは食べてるんですが、キャシーは配膳してるだけでしたね。そういえば。

砂糖菓子派閥とエマの現役時代【カット】

ジョナスがラドクリフ工房派の長に推薦されるという話をしたシーンで、原作ではラドクリフ工房派を含む砂糖菓子職人の大きな三つの派閥の説明と、派閥に属さない銀砂糖師だったエマの現役時代が地の文で少し語られていました。

HERO
HERO

銀砂糖師って王家が認めた砂糖菓子職人でいわゆる資格持ちってやつなのに、それでも派閥に入ってないと苦労するんだね…

エマと派閥のことを思い出す際にアンはジョナスとの価値観や世界の違いを感じながらも、銀砂糖師になりたいという希望だけは二人同じだと感じていました。
ちなみに、ジョナスが過去に二回品評会に参加しているという情報もアニメではカットになっていました。

医者宿の夜 side.ミスリル【変更/カット】

アンとジョナスの砂糖菓子がヒューから酷評と共に叩き潰され、ショックを受けたアンが走って部屋に戻ってしまったあとですね。
アニメではすぐにシャルが部屋に入ってくるシーンでしたが、原作では食堂に残されたシャルとミスリルが会話するシーンが挟まっています。
特に気にせず部屋に戻るつもりだったシャルとは逆に、ミスリルは「アンに嫌われるのが嫌だ」と食堂で寝ることに決めたようです。

ちなみになんですが、アニメでアンを慰めた「そうだぜ、アン。あんな男の…」という台詞は実は原作ではキャシーがジョナスにかけた台詞の一部だったんですよね。
原作はミスリルが声をかける間もなくアンは帰ってしまっています。

HERO
HERO

細かく見比べるまで全然気づかなかった…違和感がなさすぎて。

シャルの疑念【変更】

シーンは飛びまして、銀砂糖を盗んだ犯人としてミスリルが疑われ、姿を消したあと。
原作ではシャルがアンに「本当にミスリルが盗んだのか?」と訊いたあと、なぜ銀砂糖がなくなってしまったのか一人で考えるシーンがありました。

「本当に」と訊いている時点でミスリルが犯人であるという結論をシャルが疑っていることが分かるのですが、そのシャル視点ではそう思っていない根拠が書かれています。

室長
室長

なんだろう…なんか医者宿のシーンのあとのシャルがちょっと今までと違う…

そうですね。ここは短いので書いちゃうんですが…
状況から考えればミスリルが食べてしまったというのが一番可能性が高いが、ミスリルが心からアンに感謝していて、そのアンの望みを知っているのに、彼女を困らせるような軽はずみなことをするはずはない。と思っているんですね。

医者宿の夜でちょっと心の鍵がゆるんだように見えたシャルですが、その前からじわじわと共に旅する二人のことを気にかけるようになっていたんだな、というのが分かるシーンですね。

恋心を看破されたキャシー【変更】

ジョナスに構われるアンに嫉妬したキャシーが「あなた、ジョナスのこと好きなの?」と看破されてプンプンする可愛いシーンですね。
実はこのシーン、台詞こそカットされていたのですが、キャシーの行動は少し盛られていました。
真っ赤になるのは原作通りなのですが、そこであんなふうにプンプンしたり涙目になって出ていくのはアニメオリジナルでした。

室長
室長

ガールズトーク可愛かったですね!


というところで、今回のカット&変更されたシーンは以上です。
それでは本編行きましょう。

キャラクター紹介

ヒュー・マーキュリー(cv:前野智昭)

癖のある茶髪に茶色の瞳、ワイルドな風貌。
アンたちが立ち寄った医者宿で先客としてくつろいでいた謎の男性。
砕けた態度と陽気な笑顔で話しかけてきていたが、アンとジョナスが砂糖菓子職人だと知ると、その実力を試すかのように砂糖菓子作りを要求する。

HERO
HERO

そのあとはもう、クリエイターは心臓がヒュッとなるシーンだったんじゃない…?

室長
室長

フランクに声かけてきた最初とは別人みたいでしたね。
しかしなかなか的を射たFBしてるんですよね、彼。

あのシーンについては私もかなり心臓がヒュッとなりましたけども…
ちなみに、エンドクレジットにフルネームが書いてあったので紹介してますが、作中では「ヒュー」としか名乗ってないのでアンとジョナスは彼の苗字を知りません。

サリム(cv:坂 泰斗)

褐色の肌に灰色がかった瞳、真っ白な髪を首元で緩くまとめている。
猫科の猛獣を思わせる雰囲気の大陸出身の男性。
常に黙ってヒューのそばに控えている。
戦士妖精だということを証明するため、ヒューの指示でためらいなくシャルに斬りかかった。

室長
室長

とりあえず今回は黙って控えてましたけど、ヒューがアン達の宿代出すって言ったときに何か言いたげな顔をしてたので、意見はするタイプの従者なのかもしれないですね。

HERO
HERO

室長、よく見てますね。

謎の男、ヒューとの出会い

医者宿で出会った”ヒュー”と名乗る謎の男性と、その護衛。
馬車や身なりから身分の高い人物のようですが、本人は陽気で砕けた態度で話しかけてきて、アンにもかしこまらなくて良いと言います。

室長
室長

いったい何者なんでしょうか。

まずは彼らとの一部始終を見ていきましょう。

アンとヒューのご挨拶

3話冒頭、医者宿の食堂で妖精達と一緒に食事がしたいというアンの望みに「俺は気にしないぜ」と話しかけてきた、ヒューと名乗る男性。
原作であった「どこから来たのか?」「こんな街道を通ってどこに行くのか?」の質問はオープニング中に済ませ、自分たちが砂糖菓子品評会に参加するつもりであることを話すところから始まりました。

ここでジョナスが「僕たちは砂糖菓子品評会に参加するつもりなんだよ」と言ったのを初見では流してしまったのですが、今見るとあれ?となります。”僕たち”とは……

室長
室長

そういえば、妖精と一緒に食事したいなんて言って、人間しか食卓にいないですね…

そうなんですよね。原作ではシャルが食事中である描写が入っているのですが、アニメではすでに食事が終わったあとなのか、妖精三人は壁際で立っています(ミスリルは座っていましたが…笑)。

シャルとサリムのご挨拶

冒頭でサリムとシャルが目を合わせるカットがアニメオリジナルで入ったのですが、そこでお互いに何か感じ取ったのかもしれないと思った直後、別嬪で愛玩妖精にしか見えないシャルが本当に戦士妖精なのか確かめるためにヒューが護衛のサリムを差し向け、護衛同士でもご挨拶が勃発してしまいました。

室長
室長

片手で椅子を受け止めつつもう片方で斬撃を受け止めるのすごいですな…

HERO
HERO

しかも棒立ち状態で、助走+両手を相手に軽〜く鍔迫り合いですよ……サリムだってきっと人間離れした強さなのに。シャルが強すぎる…

ちなみに原作ではサリムからの斬撃が座って食事中であるシャルに向かって一回、かわされたあとにもう一回飛んだ斬撃で鍔迫り合いとなっているので、アニメでは少し変更されていますね。

室長
室長

そういえばしゃお*ちゃんが…

しゃお*
しゃお*

ここのシャルが鍔迫り合いしながら
「殺されたいのか」(しゃお*が出せる限りの低音で)
って言うシーンが作画も演技も最高に物騒で好き!!!!

室長
室長

って言ってました。以上です(笑)

HERO
HERO

あいつ本当にそのシーン好きだな!(笑)
って前も同じこと言った気がする…

そのシーン、アニメでは無表情でしたが原作では口元が笑ってるんですよね。
原作のシャルはかなりの戦闘狂な印象を受けたりします…

砂糖菓子品評会前哨戦

シャルに突然攻撃したことを責められたヒューがお詫びにアンたち全員の宿代を出すと提案…しかし金額が釣り合わないから砂糖菓子を作ってほしい、という流れで急遽砂糖菓子を作ることになったアンとジョナス。
品評会には作品の他に樽三つ分の銀砂糖の提出が必要であることも会話で情報開示しつつ、それぞれ器に一杯分の銀砂糖を持って宿に戻りました。


ここでジョナスが作中二回目のプロポーズを断られているので少しお話ししますが、彼はラドクリフ工房派の長に推薦されているだけではなく、砂糖菓子職人の頂点である“銀砂糖子爵”になるという野望を抱いているようです。

HERO
HERO

“銀砂糖子爵”というのは王家専属の銀砂糖師のことで、一代限りの子爵…貴族の称号が与えられるというものだそうです。
王に代わって各派閥や職人たちを従わせられる唯一の存在ですね。

説明ありがとう。

ジョナスに綺麗な顔でプロポーズをされるも別の男の顔を思い出し(言い方…笑)「その話はよそう」と断るアンですが、アニメでは手元しか映らずすぐに引きのカットになるので、そのときの心情は読み取れません。


話を医者宿での砂糖菓子作りに戻します。
アンとジョナスがそれぞれ銀砂糖を持って宿に戻ると、そこには砂糖菓子作りに必要な道具が一式揃えられていました。
原作では形を作る道具類が準備されていないとありましたが、アニメは見る限りおそらくそういった道具もすべて揃えられていたと思います。

室長
室長

しかも二人それぞれに一式ずつとか…そんな急に用意できるなんて本当に「あなた何者?」ですよね。

ここからヒューに叩き潰されるまではほぼ原作通りの進行ですが、原作ではジョナスが猫を作っている様子やキャシーがその様子に見惚れている様が少し描かれていました。

また、砂糖菓子を実際に作るシーンはここが初のため、原作でも銀砂糖を練るところから具体的な手順が説明されています。
アニメでも小さく切った銀砂糖をそれぞれが使いたいパーツの大きさに綿棒で伸ばしているシーンが描かれていましたね。

心が近づく二夜

医者宿の夜

毛布を頭から被って落ち込むアンの様子に“リズ”という幼い少女のことを思い出し、心が温かくなるシャル……アニメではそのモノローグは無く、アンの様子を見て「蓑虫」だと思ったことだけ言葉に出して笑ってしまい、彼女に怒鳴られるところから描かれました。

人は一生笑われることはない。俺たちと違って、常に変わっていく。
おまえはあと三年も経てば、驚くほど綺麗になっているはずだ。
この髪も、色の薄い綺麗な金に変わり、砂糖菓子を作る腕前も変わっていく。

長く生きてきたシャルが、やけに詳しく知る人間の成長の様子。
アンにとっては予言のような、嘘の慰めのような言葉。
それは、シャルと彼を生み出した”リズ”という名の少女と過ごした十五年間の、遠い日の思い出でした。

引用:TVアニメ『シュガーアップル・フェアリーテイル』公式サイト|ストーリー|第3話

ここはアニメだけを見ていた時は分からなかったのですが、終始シャルの視点で描かれているシーンです。
台詞や行動などほぼほぼカット無しの進行ですが、アニメだけでは読み取れないシャルの思考が原作に少し描かれています。

今までまったく自分のことを明かさなかった人が過去を語るのは距離がぐっと縮まったり関係がかなり好転するフラグのようなものですが、今回に限ってはそんなことはなく……
いや、少なくとも使役者であるアンに対するギスった感情は無くなってるからこういうシーンになったのだと思うのですが、原作で思考を読む限りはアン自身に好意的になったというよりアンの行動や髪色を改めて見て、忘れていた幼い頃のリズとの温かい記憶を思い出した、という感じなので、距離が縮まったように見えるけれど実はまだそこまで仲良くはない、という複雑なシーンなんだと思うんですよね。

HERO
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アンの心が温かいことだけ分かったけど、最終的にシャルは抱いていた淡い希望に沿うことが起こらなくてがっかりしてたりしますしね…

またアニメオリジナル部分で、シャルの思い出語りに乗せて、リズが洞窟のような場所で黒曜石を見つめてシャルを生み出してから屋敷に連れ帰るまでのカットがいくつか流れていましたね。
引きの横顔なので詳細には見えないですが、今よりずっと純粋そうなシャルの表情がとても印象に残っています……

約束の砂糖菓子

自分の抱える孤独とシャルの中にある孤独が触れ合えば押し潰されてしまいそうだ——と医者宿に泊まる前に思っていたアンが予期せずシャルの孤独に触れてしまった翌日、アンはジョナスの雑談も届かないほど考え込んでしまっていました。

夕陽が落ちる前に着いた宿砦でも一人考え込んでいたアンですが、原作では寒さに震えるアンにシャルが「ジョナスのように荷台の中で寝ないのか?」と訊き、アンがその理由と共にエマの口癖を語るシーンがあります。

室長
室長

ばっちり孤独が触れ合っちゃってますね…

そしてその話をしたあとに眠る際、寂しくてシャルともっと距離を縮めたいと思うアンが羽に触れたい衝動や内に巣食う寂しさをこらえ、彼の心を溶かす魔法で砂糖菓子を作ろうと思いつきます。
アンが行動を起こす時について、アニメではまだ焚き火を囲んでいる時間帯の出来事でしたが、原作では前述のことからとっくに寝静まっているはずの夜の時間帯でした。

HERO
HERO

原作で寝ているシャルの羽に触れたいと思うシーンは、アニメでは一瞬だけ羽が映るカットで表現されてましたね。まだシャル起きてたし。

その前後やエピソードが丸々カットされてても、その時の心情で重要な要素はしっかり脚本に盛り込んでくるんですよねぇ……油断できない(笑)

“裏切り”の木

Bパート序盤。約束の砂糖菓子を作ろうとしたものの、残していたはずの作品を作る用の銀砂糖がそっくり無くなっている事件が発生しました。
すでに直前のシーンからですが、ここから先、砂糖菓子完成のシーンまでは原作とアニメとで少しずつ違いが出ています。

銀砂糖紛失〜砂糖菓子を作るまでの再編

まずどうして銀砂糖が無くなったのか原因を突き止め、この先どうするかの会議は、アニメでは焚き火を囲んで行われていましたが、原作ではアンの馬車の荷台の入り口で行われていました。
そしてミスリルの悪行を暴露したキャシーはミスリルに嘘つきだと怒鳴られたとき、アニメでは原作のようにジョナスの背には隠れずにじっと座ったままです。

全員に信じてもらえず泣いて飛び去ったミスリルは宿砦の高い塀を飛び越えて外に出ていきましたが、原作では「馬車の向こう側」とだけ書いてあります。

室長
室長

アニメだと遠くへ行っちゃったみたいなのにいつ戻ってきたんだろうかと思ってたんですが、原作の書かれ方だとすぐに荷台に隠れたのか〜…と思えますね。

そして品評会への参加を諦めかけたアンにジョナスがした提案内容は、アニメでは翌日から馬車を走らせているシーンと同時に流れていました。
その際、原作では砂糖林檎を探そうと決めた日のジョナスの「僕も砂糖菓子職人の端くれだからね!協力するよ!」という台詞は砂糖林檎を見つけた時に使われ、その言葉通り二人で銀砂糖を精製していました。

また、アンがいなくなったミスリルを心配して話題に挙げた際にシャルが「本当にミスリルが犯人なのか」と訊くシーンは、アニメでは銀砂糖の精製を行っている途中にありますが、原作ではいなくなったその日にした会話内容でした。

HERO
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アニメだと銀砂糖を作っている最中にシャルに食事を持ってきたときに訊いてるので、これが一番タイムラグが出ているところでしょうかね。
この辺りは必要な会話は残しつつも順番を変えることによって尺を短縮してるのほんと上手いなぁ…

室長
室長

順番は変わっていますが、川の向こうにルイストンを望む丘の上にある最後の宿砦の描写がしっかり原作通り描かれていて、背景にしては結構な尺を使われていたことに感動しました……長く危険な旅ももうすぐ終わるんだな、って。

あと、ルイストンに着いたらシャルに羽返して解放する約束ですからね。
そういう意味でももうすぐ終わりなので尺使ったんでしょうね……まぁ想像ですが。

そしてこの辺りのシーンは、黙って状況を見守っていたシャルがミスリルが飛び去った塀を見つめてる描写が入ったり、キャシーやジョナスの意味深な表情のカットが挟まったりと、ちょっとした展開の伏線が至る所に張られていたのがとても細かくてすごかったです。

銀砂糖の精製とアンの砂糖菓子

原作で精製手順や砂糖林檎が銀砂糖に変わっていく様子などがかなり詳細に描かれているところを、アニメでもしっかりと映像で描いてくれていました。

HERO
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そうやって作られるんだ〜って見入っちゃうシーンでした。

室長
室長

アンは予定外のことが重なって焦っているでしょうが、視聴者的読者的にはこの丁寧な描写が嬉しかったりしますよね。

原作では砂糖黍から作られる砂糖と砂糖林檎から作られる銀砂糖の仕上がりや味の違いまで細かく説明されています。

そして、アンが祝祭用の砂糖菓子を作るシーンでは、なぜアンが医者宿で「ママだったら」という切り口から砂糖菓子を作り始めてしまったのか、そしてなぜ猿真似と言われて図星に刺さってしまうのかのヒントになるシーンがありました。

エマのデザインに助けられてきたアンは、いざそれを封じられると「何を作ったら良いのか分からない」という状態だったんですね。
なにぶんエマのデザインが綺麗でアンの技術が高いもんだから「綺麗なだけ」という評価になってしまったと。
ジョナスはアンとは違い作りたいものが明確なようには見えますが、アンの評価がジョナスよりマシ、ということは、作り手のエゴが透けて見えすぎる作品は論外ということですね。

室長
室長

まぁそれはそう…ですよね。
しかも、そのモチーフが好きで好きで仕方ないというエゴならまだしも、彼が選ぶのは自分の技術の高さを見せつけたいためのモチーフですから…

謎の男ヒューに下された評価が、アンをいい感じに悩ませています。

三回目のプロポーズも失敗

砂糖菓子制作中のアンの馬車へ、空にしてはやけに重そうな樽を運び入れたジョナスは、今回少し強引な告白をしてきました。
個人的には「告白やプロポーズのような話をしたの、これで五度目では?」と思うのですが、本人曰く三度目だとのことなので、ここを基準に数えています。

HERO
HERO

これ確か数日の間ですよね。すごい根性……なのか?笑

室長
室長

今回は最高に気持ち悪い描写でしたね…

室長の顔色が(笑)
初めのうちは少しときめいたり動揺していたアンも、今回ばかりは青とまではいかないまでも真っ白い顔で拒否していましたね。
アニメではそこでやりとりは終了なのですが、原作ではジョナスは荷台から出ていく際に「あとで食事を持ってきてあげる」とアンの時間の心配をしていて、さすがのアンもジョナスを好きになれなくて申し訳ない気持ちを持ってしまっていました。

室長
室長

アンが罪悪感を持つ必要はないんですよ!(ぷんぷん

後の世まで語られるジョナスの所業

さて……自信が無いながらも完璧と言える砂糖菓子が完成し、一息ついたアンとシャルがなんだかいい感じの雰囲気をまとわせているところへ、本当の裏切りのお時間がやってまいりました。

君が僕のことを好きになって結婚してくれれば、こんなことしなくてすんだのにな。悪いのは君だ。

キャシーがどこからか原作では一生懸命跳躍して、アニメではその小さな体で一人馬を操って、血に濡れた肉片を片手に狼を引き連れて宿砦内へ突入してきました。
ジョナスはアンとシャルが狼に囲まれている間に馬車ごと砂糖菓子を持ち去ってしまいましたとさ。

引用:TVアニメ『シュガーアップル・フェアリーテイル』公式サイト|ストーリー|第3話

原作ではジョナスが砂糖菓子を奪う気だとアン自身が気づいて、狼に囲まれる中ジョナスが乗る御者台に飛びつこうとしますが、さらに頭から血をかけられた上に鞭で手の甲を打たれています……

室長
室長

“いい感じの雰囲気”と言いつつアニメでは天気が悪いのがもう何か起こる気配がビンビンなんですよねー… やっぱり来ましたか…

HERO
HERO

いやまぁなんというか…これ殺人なんだよなぁ…分かってんですかね、あのお坊ちゃんは。

室長
室長

シャルがいるから大丈夫だろう、みたいな楽観的な考えなのか、それとも天涯孤独のアンが一人狼に襲われて死んだところで…という最低な考えの持ち主なのか…

これを機に、ハードだけどどこかフワフワだった少女の物語が次から次へ厳しい展開を迎えるのと、ジョナスがネット上で大人気になっていくんですよね…(笑)

そして砂糖林檎はそのまま食べるとその甘い香りとみずみずしい見た目に反してとても渋く、食べられたものではない果実のために「裏切りの木」と呼ばれるそうで。
最後のジョナスのえぐい裏切りだけでなく、今回は終始そんなお話でしたね。

世の中には3話切りなんて言葉がありますが、もしかしたらこの3話の展開が無く1話や2話のような話が続いていたら……もちろん1話と2話はとても面白いのですが、それだけだと私も飽きてどこかで視聴をやめていた可能性はあります。
それくらい3話は見所満載であり、先を追いたくなる良い展開でした。

それでは、先の展開が気になる4話でまたお会いしましょう〜!

HERO
HERO

お疲れ様でした〜!

室長
室長

お疲れ様でした!

次回予告映像

by. KADOKAWAanime (YouTube)

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