【アニメ感想】シュガーアップル・フェアリーテイル 第19話『猫の手も借りたい』

23.08.25

曰く付きの古城、あからさまに怪しい愛玩妖精、そして城に住み付く消滅寸前の忠義者妖精など、何かとエピソードに事欠かない一行。
そんな中でもメインである新聖祭本番の砂糖菓子作りは順調かと思いきや、季節外れの大雨に古い設備がわざわいして銀砂糖がすべて固まる事故が発生して——

崖っぷちのペイジ工房は、この未曾有の危機をどう乗り越えるのか。
ということで、『シュガーアップル・フェアリーテイル』19話、始まります。

HERO
HERO

第2クールも折り返しですね。今回もはりきっていきましょう。

しゃお*
しゃお*

よろしくお願いいたします!!!!


この記事は、しゃお*とHEROと管理人がTVアニメ『シュガーアップル・フェアリーテイル』第19話を視聴して内容を軽く紹介・解説しながら、感想を楽しくお喋りしている記事です。
原作の内容も含みますので、作品のネタバレを回避したい方は、ぜひここでブラウザバックしてアニメを視聴、または原作を読むことをお奨めします。
そしてぜひ、そのあとに感想を分かち合いましょう…!

アニメ19話は原作第5巻『銀砂糖師と紫の約束』五章から

引用:TVアニメ『シュガーアップル・フェアリーテイル』公式サイト|ストーリー|第19

Story Introduction

第19話『猫の手も借りたい』

季節外れの大雨の影響で銀砂糖が固まってしまい、呆然とするアンたち。
湿気を飛ばして銀砂糖を碾き直す作業に取りかかるが、時間も人手も足りない。
切羽詰まったアンとエリオットは、派閥に属さないキャットに手伝いを頼もうとするが、キャットはその申し出を拒否して……。

引用:TVアニメ『シュガーアップル・フェアリーテイル』公式サイト|ストーリー

19話は原作5巻の第五章『猫の手も借りたい』と第六章『妖精は見ていた』、そして前回の引きになっていた銀砂糖が固まった騒ぎの続きということで第四章『雨と願い』のラストが収録されていました。
今回は13話以来のキャットが久しぶりに登場……そしてその猫の手を巡っての一悶着が勃発しています。

しゃお*
しゃお*

言うてその間5回か…
もうずっと、下手したら1クールくらい出てなかったような感覚だ。

HERO
HERO

確かにそうだよね。

1週間経つのは早いですけど、私たち同じ話を何回も何回も視聴してますからね(笑)
それでは19話、語っていきましょう。

今回カットまたは再編により変更されたシーン

  • 仲の悪いペイジ工房派の配下【カット】
  • シャルとアンの二人乗り【変更】
  • “砂糖菓子屋のキャット”【カット】
  • 「ジョナスの野郎の姿は見たか?」【カット】
  • エリオットとアンの報連相【変更】
  • ハルからのお願い【カット】
  • 「ずっとそばにいる」誓いの理由【カット?】
しゃお*
しゃお*

おっ今回カットが少ない…?そうでもない?

HERO
HERO

そうだね。最近ちょっと細かくやりすぎてたけど、今回は珍しくこの程度に収まった。
変更点の“シャルとアンの二人乗り”“エリオットとアンの報連相”は別枠でまとめてお話するのでここでは飛ばします。

仲の悪いペイジ工房派の配下【カット】

アニメでは最初から情報が出てこない派閥配下の工房の存在。
アンとエリオットが二人で暖炉の番をしているシーンで、原作ではキースやキャットに思い至る前に「配下から職人を呼んでこられないですか?」とアンが聞いています。
すぐに招集できる距離にあるにはあるけど仲が悪く本工房とも険悪というなかなかにしょうもない理由で却下となっていましたが……
ペイジ工房派本工房は危機的状況ではありますが、設定ではちゃんと配下の工房はあるようです。

HERO
HERO

その辺はどの派閥もアニメじゃ出てこないよね。
一応エリオット以外のペイジの職人たちは銀砂糖精製でラドクリフ派の違う工房に行ってたから本工房以外もちゃんとあるっていうのは察せるけど……

“砂糖菓子屋のキャット”【カット】

原作ではサウスセント上陸後、キャットの店がどこにあるか聞いて回る描写があります。

“銀砂糖師のアルフ・ヒングリー”には「聞いたことない」という反応だったサウスセントの住民が、”キャット”には「砂糖菓子屋のキャットなら知ってるよ」と、5話『アンと猫の砂糖菓子店』にてキャット本人から語られていた「渾名の方が通りが良くなった」という台詞が回収されています。

しゃお*
しゃお*

キャットの店の場所教えてくれた主婦さん、「あの人、そんな立派な職人だったの?!銀砂糖師?!」ってめっちゃ驚いてて面白かったよね。

「ジョナスの野郎の姿は見たか?」【カット】

キャットの「(ヒューから権利を譲り受けられたら)やってやる!」の台詞のあと、原作ではキャットから「ジョナスの野郎の姿は見たか?」と思い出したように訊かれています。
ここでジョナスの行方が匂わされ、『赤の王国』での再登場へ繋がるのですが、アニメでは突然出てくるのでしょうか?登場の仕方に注目ですね。

HERO
HERO

ジョナスOPとEDにいるし第2クールのPVでシーンが使われてたからまたすぐ出てくるのかなって思ってたのに全然出てこないから……そうか、これからなんだね。

ハルからのお願い【カット】

アニメではアンがヒューの部屋に入ったのは朝食を持って行った一度にまとまっていましたが、原作では朝食のほかに肖像画を外すシーンの前にハルから頼まれてお茶を持って行っています。
銀砂糖子爵というだけでダナとハルはヒューやサリムが怖いらしいとの記述がありますね…

しゃお*
しゃお*

ハルも怖がるってちょっと意外。

ペイジ工房だからかもしれないですが、妖精の方から頼み事ができるって、羽は握られているかもしれないけどなかなかに良い環境ですよね。
たとえアンが他の人間と違って優しくてもこの短期間でそう簡単に頼み事なんてできるようにならないでしょうし。

「ずっとそばにいる」誓いの理由【カット?】

19話ラストのシーンで、シャルがアンに「ずっとそばにいる」と誓いを立てました。
原作では結構な台詞量で、しかも割とロマンス的な…官能的な…まぁそういうシーンだと認識していたのですが、アニメでは「何が起こっても守ってやる」「誓う。ずっとそばにいる」という台詞だけで、他にアンの疑問やシャルが話したことは動作も含めすべて飛ばされていました。

しかし大切なシーンですし、そのカットの仕方には違和感があるので、2話にまたがったシーンなのかなー?と勝手な予測を立てています。

HERO
HERO

20話放送されたら答え合わせだね。


というところで、今回のカットされたかもしれないシーンは以上です。
それでは本編行きましょう。

今回新しく登場したキャラクター

今回はメイン、サブ、端役を含め、新しく登場したキャラクターはいませんでした。

固まった銀砂糖と不屈の職人たち

前回、雨漏りによって銀砂糖が固まったと書きましたが、冒頭のシーンにて補足がありました。
雨で濡れたわけではなく、雨漏りによって銀砂糖を保存している場所の湿度が上がったことにより湿気で固まったという原作と同じ設定でした。
さらにヴァレンタインの「この季節の豪雨も雨漏りも誰にも予想できなかった」という台詞で、気候が通常ではないことを仄めかしています。
前回ナディールが「樽の中まで濡れてる」と言ったのはおそらく雨が染みたのではなく樽の中の湿度が限界まで上がって壁面が結露したのでしょう。

しゃお*
しゃお*

うちの実家、梅雨になると部屋の壁が結露して壁紙ふにゃふにゃになってたの覚えてるわ。
それと同じか〜…

職人一同は固まった銀砂糖を乾かして挽き直す作戦を実行するべく、アンとエリオットは火の準備、オーランド、キング、ヴァレンタイン、ナディールの四人はミルズフィールドへ銀砂糖を挽くための石臼を取りに行きました。

HERO
HERO

アニメでは触れられなかったけど、四人の道中にはシャルが護衛として付き添ってくれています。
忘れてるかもしれないけど、ルイストン−ミルズフィールドの街道に現れていた赤い髪の賊の件がまだ解決してないですからね。

ちなみに原作の記述には、銀砂糖がさらさらした状態を保つには常に乾燥した空気と気温が体温以上にならない環境が必要とあるので、それが叶うハイランドの気候は少し羨ましくもありますね。
まぁ、今年は気候の様子がおかしいようですが。

しゃお*
しゃお*

管理人、気温とか湿度とかちょっと高くなるとすぐ体調崩すもんね…寒いのと乾燥にはひたすら強いのに。銀砂糖かな?笑

ありがとうペイジ工房ワンツーコンビ

引用:TVアニメ『シュガーアップル・フェアリーテイル』公式サイト|ストーリー|第19

さて。この作戦を力強く提案したのは職人頭のアンですが、最初は泣き出しそうになってましたね。
そこにエリオットがアンにだけ聞こえるような声で「泣くなよ。職人頭」と、先頭に立つものの自覚を思い出させます。
ここから引用させてもらったカットのシーンまでエリオットとアン—長代理と職人頭のシーンが続くのですが、原作を読んでいたときからこのシーンが本当に好きで、アニメでほぼカットすることなく放送してもらえて嬉しかったです。
冒頭で彼にしては珍しく感情を露わにしながらも、アンにだけ見える角度でいつもの飄々としつつも頼りになる、おどけたリーダーの仮面を被り直すような動作を見せ、おまえも早くそうしろと言わんばかりの演出はアニメオリジナルなので必見ですよ。

HERO
HERO

ちなみに急ぎ訪問したヒューとエリオットの会話シーンもアニオリですね。

しゃお*
しゃお*

んだね。
ヒューに向けたあの固くも強い表情はなかなか見ることができないよねー。

銀砂糖の融通をお断りしたのは、非常事態とはいえそれを受け入れたら銀砂糖を充分に確保するという面で実力不足とみなされ、来年以降の選品で不利になる可能性があるから、とのことです。

しかし二人で暖炉の番をしながらする弱気な会話も作画が美しくて良かったのですが、助っ人をお願いできる可能性のある無派閥で腕の良い職人でキャットのことを二人で同時に思い出したアニオリがとっても可愛かったですね……ワンツーコンビ息ぴったり……


また、アンがキャットに言うことを聞いてもらう権利を賭けてヒューと勝負することが決まった時。
原作のエリオットはアニメと違ってその一部始終を見ておらず、勝負の件は事後報告、そして長代理でこの場では実質最高責任者ありながら銀砂糖子爵には逆らえない何とも何とも…な描かれ方でした。

HERO
HERO

キャット参画を賭けた勝負をアンがすることを承知したところに関しては、そこまで頼りなさそうな感じは受けなかったけどね。原作では。

アニメではアンがヒューとの勝負を報告したのはミスリルで、そこにいたエリオットと動作がシンクロしていたのが面白かわいかったですし、常にエリオットが胃を押さえているみたいなポーズをしていたのがなんというかなんというかで、このシーンの原作から感じていた腹を括った感がアニメでは感じず、弱々しい頼りなーい感じではありましたね(笑)

しかし、アンが自分で職人たちに勝負の件を伝えようとすると、すでにエリオットから聞いているとのこと……
あんな弱気になっていたのにしっかりと裏で伝えてくれていて、アンに「アンからみんなに言っといてね」と言ったのは職人頭と職人たちの意思疎通のためだと分かりました。

HERO
HERO

じゃあ、あれ演技だったってこと?
そうじゃなくてもこの短時間に弱々しい態度から一変そこまでするのすごすぎるんだが。

しゃお*
しゃお*

原作では子爵に呼ばれているからここにはまったく関わってないんだけど、アニメでの再編で子爵との一部始終を見守りつつその後もアンが憂いなく勝負に臨めるように暗躍する立場にしてくれたのは本当にありがとうしか言えん……

本当に今回のエリオット自身やアンとのやりとりは元々あった魅力がアニメで何倍にもなってて最高でしたね。
ヒューとの勝負に関して「知らないうちに色々決まってる」感が強かった原作から一変、アニメでは若干頼りなさそうな描かれ方とはいえしっかりと部下(アン)の行動を静観し把握していて、次の瞬間自分ができる最善の一手を打ってますし。

ところで。
彼の見せ場は今後もまだまだ残されているのですよ。
今からでも遅くない。
みんなでエリオット推しにならないか?←

ミスリルと職人たちの絆

先で述べた通り、アニメの再編により銀砂糖子爵との勝負をアンからまず報告される役を引き継いだのはミスリルなのですが。
Bパート開始後すぐの「カァーッ!ヒューと勝負だぁ?!勝てるわけないだろー!!」がかわいいのと、そばにいたエリオットと反応がシンクロしていたのが面白かわいいのと……(笑)
それと同時に、13話ではあんなに突っかかっていたミスリルがエリオットとシンクロするという描写から彼らの仲がかなり深まったなというのが感じられます。

そしてミスリルは選品の頃からずっと職人たちの仕事を手伝っているので、今回の話でアン以外の職人たちと結んだ絆も描かれていました。

HERO
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そういえば今回はナディール、16話ではオーランドの肩に乗ってたし、選品の砂糖菓子できたってエリオット呼びにいったのはミスリルだったよね。

原作ではオーランドの役だった手のひらの豆が潰れる役を引き継いだナディールに薬を渡して、アンに向かって二人で笑いかけるシーンも良かった……

しゃお*
しゃお*

このシーンで流れてるBGM良かったよね〜。
「勝てるわけないだろ」と叫んだミスリルも、エリオットづてに「キャットは来れないかも」って話を聞いていた職人たちが、諦めてない気持ちがよく伝わってくる音楽だった……

猫の手を借りに。

翌朝。エリオットとアンのひらめきに従い、アンがシャルと共に馬でサウスセントのキャットのもとへ交渉に向かうシーンに話を戻します。

シャルとアンの二人乗り

原作ではアンを前で抱え込むようにして二人乗りをしていたのですが……というか、一般的な男女の馬の二人乗りって原作のスタイルで描かれることが多いですよね。
しかしアニメでは逆で、アンがシャルの背中に抱きつく格好で馬を走らせていました。

HERO
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まぁ鞍の形にもよるけど、スピード出すならアニメでの乗り方の方が安全かなぁとは思う。

しゃお*
しゃお*

背中に頬を寄せる描写がアオハルっぽくて良いしね。

ただ、SNSに投稿された感想でも同じことを言っていた方が複数いらっしゃったのですが、妖精の背中には羽があるんですよね。
シャルはアンのことを信頼しているのであの体勢が可能なのかなぁという見解ですが、実際背中に抱きつかれたら羽ってどう置くのが安全なんでしょうね。

公式アカウントが乗馬シーンを投稿してくださっているのでぜひご覧ください。

https://twitter.com/sugarapple_PR/status/1692807073162317928?s=20

ブリジット&きちんと仕事をするグラディス

シャルとアンが乗る馬を職人たちが見送る玄関の死角になっているところから、原作通りブリジットが様子を伺っていました。
最近蚊帳の外感ハンパなかった彼女が、久しぶりに登場……と思ったら、グラディスが命じられてもいないのに恋人役としての仕事を立派にこなしているシーンでした。
これも台詞のカットはありつつも原作通りの展開ですね。

しゃお*
しゃお*

「みんな冷たいねぇ」の言い方がまーじで解釈一致すぎてちょっと引いた……

HERO
HERO

引くんだ?笑

しゃお*
しゃお*

だってグラディスってなんか怖えじゃん……
それより、今回思い出したようにブリジット×グラディスの描写入れてきたね。

HERO
HERO

確かにそうだよね。ブリジットは最近原作でのちょっとの登場シーンもカットだからなぁ…
視聴者の意識の中からも外れるよう計算された登場頻度なんじゃないかって思えてきたわ。

今までちょっと二人でいるシーンが出てきてもアニメではカットかグラディスのみでしたからね。
まぁそもそも彼女は父親に取り上げられないようにするためなのか今回は妖精と四六時中一緒にいるわけでもないですし、この登場頻度は先述の通り視聴者からもブリジットを蚊帳の外にする演出の一つだと思っていますので。
ここで出てきたということは……何か起こりますね。きっと。

また、ブリジットが終始物憂げな表情なのは、昔から変わらず蚊帳の外という自分の状況を憂いているだけではなく、愛玩妖精がくれる心地よい優しさだけで頭をいっぱいにできないもどかしさ、そしてそうでありたいと思う自分に対して「本当にそうなのか?」と葛藤しているのだと原作に描かれています。

HERO
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おっ…これはブリジットさんもなんだか良い方向に歩み出しそうな展開ですよ。

“猫の砂糖菓子屋inサウスセント”にて

引用:TVアニメ『シュガーアップル・フェアリーテイル』公式SNS

さて、アンとシャルは無事にサウスセントのキャットの店に辿り着き、キャットに会うことができました。

しゃお*
しゃお*

なんかアン→キャットの言葉遣いが原作よりちょっと丁寧だよね。

確かに。こういう細かいところもアンが大人になった感じがして良いなと思った点です。
そしてペイジ工房の現状を説明するアンの長台詞はアニメではキャットと交互になっていて、キャットがめちゃくちゃ察しの良い人みたいでしたね。
察しが良いけど陛下や国教会のために砂糖菓子を作りたくないキャットはばっさりとお断りしてしまいますが、そこにすかさずシャルの「キャットさん」——
原作はここにぷんぷんして指を突きつけているキャットと挑発的な笑みを向けるシャルの挿絵があるのですが、アニメではシャルは目だけ笑ってるというか、眉毛と目と口が全部への字になっているというか弓形に下がっているというか、何とも不思議な表情でキャットを煽っていて何回見ても笑ってしまいます…(笑)

しゃお*
しゃお*

キャットも胸ぐら掴んじゃってたしね(笑)

あと、シャルがキャットと銀砂糖子爵の”借り”のことを知っているのはアンから聞いたからなのですが、作外で離れている間にあったことの話をしてるのかと思うと胸が温かくなります。
キャットと子爵のことなんてわざわざ話そうと思わなければ繋がらない話題でしょうに、どんなふうに話し始めたんでしょうね……。

ちなみにアニメオリジナルの演出で「そういえばそんなことも…」と口に出したアンにターゲットを変えて詰め寄り「ちょっとした手違いだ!」と言い訳を始めるキャットの表情がなかなかに珍しく、そしてそれを本物の猫よろしく首根っこを掴んで引き離すシャルも、焦りからかされるがままになっているキャットも可愛くて良いです。
アニメスタッフさん——こういうの提案するのは絵コンテ担当の方でしょうかね?
非常に良く分かってますね……ありがとう(笑)

そしてアニメではアンが思い至るより先にシャルが視線で交渉の再開を促しています。

HERO
HERO

原作では逆なんだ?

そうですね。原作でもシャルは同じ意図でキャットをからかっていたのですが、シャルのアイコンタクトよりアンがその態度から気づいたのが先でした。

19話は全体的にシャルのサポートが光っています。
そして帰りの馬上でのモノローグの「シャルも協力してくれて嬉しかったな」は元々地の文なのですが、モノローグ台詞になったことで視聴者にもわかりやすくアンの気持ちが伝わりました。
アンにとってはともに選品を勝ち抜いた仲間と最後まで責任を全うするために留まりたい場所ですが、シャルにとってはアンがいなければ留まる理由も何の思い入れも無いただ連れてこられただけの場所とたまたまそこにいた職人たちですからね……
先の話でシャルはアンを通して関わったペイジ工房の人間たちに好感を持っているとの記述があるのですが、この時にはもうそうだったのかもしれないですね。

「受けてたとう。”銀砂糖師”アン・ハルフォード」

銀砂糖子爵ヒュー・マーキュリーとアンの会話シーンは、立ち位置の高さや光の演出で二人の力量の違いや自由度、未来への希望の有無など色んな情報が詰め込まれた印象的なカットでした。
そしてヒューと話している間中、アンの手や瞳が常に震えているのでこのシーンへの気合いの入れ方がわかります。

しゃお*
しゃお*

そしてシャルに背中を押されて震えが止まるんマジエモ2000%

HERO
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なんかそれ懐かしいな(笑)

ちなみになんですが、見出しになってるヒューの台詞、原作では”銀砂糖師”が入ってないです。
その前にアンのことを「新米銀砂糖師」と言っていて、アニメではそれがカットされたからこの台詞に入れたのかな、とメタ的な考察もあるのですが、肩書きが入ることによって”聖戦”って感じがしてかっこいいですよね。単純に。

HERO
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あとアンの分も銀砂糖持ってきてくれるの公平でいいよね。

そうですね。すぐにその判断ができる子爵はとってもかっこいいです。
ちなみにアニメで追加された台詞になります。

ノアのための砂糖菓子 – モチーフ探し編 –

ヒューとアンの勝負の内容は、何も食べず衰弱しているノアのために砂糖菓子を作り、食べてもらえた方が勝ち、というもの。
その夜からノアにとって最良の形を作るべく、モチーフを探し始めます。

妖精にとっての砂糖菓子とは。

自分にとって意味のある形で、美しければ美しいほど香りは甘い。吸い寄せられる衝動は……愛しいものに触れて、口づけしたくなるのに似ている

妖精にとって砂糖菓子がどのような存在か。
何ともロマンチックでファンタジックな設定が、ここでシャルの口から語られました。
原作とは多少台詞が違いますが、これはこれで良い……
大きな違いは、原作では「吸い寄せられる衝動は」が無く、最後に「気持ちを抑え切れるかどうかは、俺でもわからん」という一文が入っていることですね。

しゃお*
しゃお*

似たような意味だけど好みが分かれそうだよね。

そういえばアンが妖精のために砂糖菓子を作るのって本編ではこれが初めてじゃないですかね。
基本的にお客さんとなる人間は砂糖菓子を食べるために欲するわけではないので、この”食べさせなきゃいけない”というのはなかなかに難問です。

HERO
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そういえばこのシーン、またイチャついてたけど……

まぁ何というか、今回のはアンを寝かせるためにわざと色香を使った感じではありますが……(笑)
でも原作で読んでいた時は多少からかいの混じったシーンなのかなと思っていたのですが、アニメではシャルの表情も口調もそんな感じではなさそうでした。
このシーンは特にそれぞれの視点で心情を描いているわけではないのでアニメのみで追加された描写を見た感想なのですが、アンが逃げたあと数拍置いて振り返った時の表情からも、からかってるシーンではないな、と。

しゃお*
しゃお*

アンもめちゃくちゃ恥ずかしそうではあったけど、逃げた後の表情は乙女のそれだったね。
ちょっと一線超えた感じはある。

あと、光源が蝋燭1本なのでそうなるよね、という感じなのですが、ちょっとシャルの顔面に落ちる影が怖かったですよね……まぁ特に何の考察でもないただの感想なんですけど。

これこそノアが見ていたもの

アンはノアの気持ちになってみるためにハーバートの肖像画を見つめ続けていました。
そこにシャルがやってきて「あいつにしか見えない何かがあるのかもしれない」とまた道標になるような台詞を吐きます。
フィラックス城の時といい品評会の時といい、アンが行き詰まった時にシャルがかける言葉は本当に的確ですよね。

しゃお*
しゃお*

その”見えない何か”に気づいた時のアンの瞳の作画、めちゃくちゃ綺麗じゃなかった?

それ私も思いました。瞳に入る光の演出は決めどころでは毎回綺麗だなと思っていましたが、今回は瞳全体の作画がちょっと違いましたね……上手く言えないんですが、いつもより透明度が高かったというか……あとアニメは2Dが基本だと思うんですが、そのシーンは奥の瞳だけ3Dっぽい立体感がありましたよね。
まさかそこだけ3D使うなんてめんどくさいことしないと思うので、単純に2D作画表現力がとんでもないということだと思いますが。

“見えない”で額の裏を見るって結構短絡な思考だと思うんですが、基本的にあれこれ考えすぎな現代社会に生きる我々には忘れがちな部分でもあります。
実際裏側にヒントどころか正解が隠されていたわけですしね。
そんな単純で純粋な気づきがこの透明度の高い瞳で表現されている……なんて思うのは考えすぎでしょうかね?笑

HERO
HERO

ちなみにここのBGMは『綺麗な湖畔にて』。
音楽すらも透明感に溢れているわけですね。

そして。ノアが見ていたチェンバー家の紋章を”心の形”と表現したのは原作からですが、アニメではアンが実際に台詞(モノローグ?)として「唯一残ったハーバート様の心の形」と喋ってくれたので尚更痺れました。
この辺りの一連の言葉選びは本当に素敵ですね。
紋章は貴族の家の誇りだけでなく心の形であるという言葉は18話のノアとハーバートの過去夢で説得力バッチリですし、その形が禁忌であろうと誰かが求めているならその誰かのために作る——と、そんな素敵な言葉が紡がれ、決意のこもった職人の笑顔を目にしたシャルが「何があっても守ってやる。誓う。ずっとそばにいる」とプロポーズ約束したところで19話は終わりました。

しゃお*
しゃお*

「ずっとそばにいる」という騎士としてはいきすぎな誓いが今後のキモになってくるなんて、この時は誰も予想できなかったのだ……

最後に。

さて次回、アニメの残り話数的にもタイトル的にも原作の残り的にも、いよいよ原作第5巻『紫の約束』が決着しそうですね。
想像できる内容は、キャットに何でもやらせる権利を賭けてアンと銀砂糖子爵ヒュー・マーキュリーの砂糖菓子作り勝負、そしてその砂糖菓子を与えられたノアの結末でしょうか。
無事に雨も止み、他の職人たちが一生懸命進めている銀砂糖挽き直しの作業は順調でしょう。
しかし問題はそのあとの細工と組み上げの作業ですし、今回アンに目的を明かしそうになったグラディスの動向もまだ発火していない火種なので気になります。
残り5話。次々試練の起こるシュガーアップルなので、きっともう一悶着二悶着ご用意されていることでしょう。次回が楽しみです。

しゃお*
しゃお*

管理人、原作知ってるから中途半端な煽り文句になってて草

HERO
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しゃおさん…(あえて黙ってたのに…

そ、それではまた次回〜(´ε`;)

次回予告映像

by. KADOKAWAanime (YouTube)

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