【アニメ感想】シュガーアップル・フェアリーテイル 第15話『誰かのための砂糖菓子』

23.07.26

“職人は職人が作りたいものを作る。それぞれ責任を持って、一人で”

ペイジ工房派三百年の信念に、理想的だと認めつつも違和感が拭えないアン。
そんな彼女の言葉に、長代理のエリオットはペイジ派が置かれているのっぴきならない状況、そして自身も思うことがあるが何が間違っているのか分からないという胸中を打ち明けた。

一方、目に余る行動ゆえにシャルの羽——自身の初恋までも父親グレンに取り上げられ、到底結婚できる状態ではなくなってしまったブリジット。
その涙と引き換えにシャルの行動制限は解かれましたが、使役者がグレンに代わっただけ。
そして、そんなことをしている間にもペイジ工房は徐々に凋落への一途を辿っている。

そんな時、グレンを訪問したマーカス・ラドクリフとキースから新聖祭の選品という言葉を聞くアン。
選品で選ばれて無事に納品できれば、名誉と報酬、そして庶民人気—— 今ペイジ工房が喉から手が出るほど欲しているものがすべて手に入るという。
それを知ったアンはペイジ工房立て直しのきっかけにするため、喜び勇んでグレンの部屋へ。
ペイジ工房も今年の選品へ参加したいという旨を申し出ますが、グレンは「参加しない」と即答で……

ということで。引き続きペイジ工房立て直しに奔走する15話、始まります。

しゃお*
しゃお*

何だか様子の違うシャルとまた一緒にいられるようになったのはラブの波動を感じて嬉しいことこの上ないんだけど、ペイジ工房はねー…どうするよ…

HERO
HERO

今回もシュガーアップル見守り隊のしゃお*,HERO,管理人でお話していきます。


この記事は、しゃお*とHERO(と今回は管理人)がTVアニメ『シュガーアップル・フェアリーテイル』第15話を視聴して内容を軽く紹介・解説しながら、感想を楽しくお喋りしている記事です。
原作の内容も含みますので、作品のネタバレを回避したい方は、ぜひここでブラウザバックしてアニメを視聴、または原作を読むことをお奨めします。
そしてぜひ、そのあとに感想を分かち合いましょう…!

アニメ15話は原作第4巻『銀砂糖師と緑の工房』四章後半から

引用:TVアニメ『シュガーアップル・フェアリーテイル』公式サイト|ストーリー|第15話

Story Introduction

第15話『誰かのための砂糖菓子』

聖ルイストンベル教会の新聖祭に納める砂糖菓子の選品に、ペイジ工房も参加したいと申し出るアン。
グレンは先代の方針により参加を拒否するが、アンは工房を立て直すきっかけにしたいと考えていた。
そんなアンの情熱に心を動かされ、ようやく選品への参加を決意するグレンだが……。

引用:TVアニメ『シュガーアップル・フェアリーテイル』公式サイト|ストーリー

15話は、14話のラストに新聖祭の選品への参加の提案を秒で拒否されたシーンの続きから始まります。
4巻の第四章『再び、挑むとき』の後半から、表題にもなっている第五章『誰かのための砂糖菓子』を再編成した内容で、今回は結構オリジナル色が濃いというかそうまとめてきたかー!という感じでした。

HERO
HERO

でも展開の方向や結論は原作と変わらないんですよね?

それはもちろんそうです。相変わらず重要な要素はしっかりと組み込まれていつつ、オリジナル要素も原作では少し弱かった部分を補う形だったように思いますので。

今回の再編によりカットされた重要&素敵なシーン

  • ペイジ工房の銀砂糖は質が良い
  • 語られる工房派閥の継承事情
  • Aパートのラストシーンは、実はシャルの視点で進んでいた
  • 歴代長の日記を読む職人たち+α
  • アンの時間外労働とダナの心遣い
  • “誰かのために”精一杯の力を掴みたかった
HERO
HERO

今回多いな…

一瞬で終わる”シーン”と言っていいか微妙なところも含んでおりますが……今回は重要なところだけじゃなくて素敵なシーンも多かったので。
ちなみに3つ目のAパートラストシーンはあとでまとめて語るのでこのトピックではスルーします。
さあ、はりきって行こうじゃないか…!笑

しゃお*
しゃお*

管理人がそう言うなら付き合おうじゃないか。
閲覧者諸君、覚悟はいいか?!笑

HERO
HERO

(笑)

ペイジ工房の銀砂糖は質が良い

実は14話収録範囲内で、エリオット以外の職人たちはラドクリフ工房派のセント州(ミルズフィールドが属する州)の拠点的な工房で精製作業に参加して工房分の銀砂糖を確保していたと記載がありました。
今回はそのつながりで、アンがその銀砂糖を確認した際に自分が本工房から確保したものより質が良いことに気づいたことに言及するとその理由がヴァレンタインから明かされる、というシーンがカットになっていました。

HERO
HERO

あれ…?待って、アンって精製作業途中で追い出されたじゃん?
今年の分の銀砂糖もらえたんだっけ?

いい質問ですねー。これは13話の再編により無くなった、ラドクリフ工房に一度戻ってエリオットとともにマーカスと話をするシーンで語られていたことなのですが、アンはジョナスやサミーへの措置を聞かされたと同時に自分を感情的に追い出したことの詫びとして、マーカスから今年の銀砂糖を貰えています

アニメも原作の設定のまま進んでいるのであれば、アンが夕飯前に目を向けた足元の銀砂糖は自分の馬車から降ろしてきたものでしょうね。
丁寧に精製された銀砂糖との違いが描写されていたかは分からないので、もしかしたら違うかもですが。

ヴァレンタイン曰く、セント州の工房には大掛かりな釜や鍋がなかったため、ペイジ工房の職人たち四人は精製作業の工程にばらけて入り、自分たちの確保する分は自分たちのやり方でやれるよう頑張っていたそうです。

しゃお*
しゃお*

大量生産なのをいいことに雑な精製作業をする職人たちに抗議してたもんね、アン。
これアニメでカットされてなかったらペイジ工房の職人たちの好感度、アンだけじゃなくて視聴者からも爆上がりだっただろうに(笑)

HERO
HERO

そんな単純かな(笑)

語られる工房派閥の継承事情

15話Bパートでは全員で新聖祭の砂糖菓子について話し合っていますが、原作ではその前に注文が途切れてしまい、工房の継承事情に関する世間話をする職人たちの様子が描かれています。

注文が途切れてしまったのは、長であるグレンの健康状態が悪いのに代替わりの準備が一向に進まない現状に、グレン・ペイジは工房をたたむ方向で準備しているだろうという憶測が世間や配下の工房で流れているためでした。

工房を継げる砂糖菓子職人の息子がいない場合の継承方法は二つあり、一つは、ジョナスのような親戚、またはエリオットなど長を継げる見込みのある工房の職人を養子にすること。そしてもう一つは、娘がいる場合、前述の長を継げる職人を娘婿として迎えること。
グレンはブリジットの立場のために、養子ではなく結婚による継承にこだわっているようでした。

その理由に、五年前にマーキュリー工房派で長が代替わりした際に起きたいざこざをとても気にしていることが明らかになっています。

しゃお*
しゃお*

マーキュリー工房派の長って、銀砂糖子爵のヒュー・マーキュリーだよね。

そうです。マーキュリー工房派で五年前、いったい何があったのか……
詳しい事情はぜひ原作で読んでほしいのですが、簡単に言うと、長を継げなければ創始者一族といえどどう扱われるかは分からない、ということです。
……あ、ヒューが工房内で悪政を敷いていたとかそういうことではないのでご心配なく(苦笑)
長が正式に代替わりするのは先代が亡くなったあとなので創始者一族への処遇に目を光らせることもできないですし、自分が死んだ後のブリジットのことを思った結果……ですね。

歴代長の日記を読む職人たち+α

あきめくとも じせつのへんかさはかわらずが 
このおんとしには ゆめおもはぬへんようありて

ミスリルの「呪文か?」のシーンは原作曰くこう書いてあったらしいです。
読みやすいように予測でスペースや改行を入れてみましたが、どうでしょうか(笑)

アニメでは古語が読めるオーランドとヴァレンタイン、そしてアンが三人で手分けして頑張る…となったところで、読んでいる最中のシーンは丸ごとカットになっていましたが、原作ではオーランドとヴァレンタインが食堂でメモをとりながら黙々と読み、そのそばでアンとミスリルが古語と格闘しているシーンがしっかり描かれています。

しゃお*
しゃお*

“あらまほし”を『練りに練ってぴかぴかになったわ。あらま、お星様ね!』って意味?自画自賛?……って話すアンとミスリルにオーランドが呻く面白いシーンだったのにね(笑)

HERO
HERO

“望ましい”とか”○○でありたい”って意味らしいけどね。あらまほし。

そういえば、アニメではアンが古語を読める設定になっていたっぽい表現でしたね。
それか、原作では”先代長の日記なので現代語で書かれている。アンでも読める”とあるので、古語は難しいけど文字は読めるということなのか……どちらなんでしょう。

しゃお*
しゃお*

どっちなんだろうね?
アニメだと全部が古語で書かれてるみたいな流れだったからなぁ……

アンの時間外労働とダナの心遣い

長の日記を読むのは夕食前には残り三冊になっており、現代語が二冊に古語が一冊。
それはアンが夜に読むということで仕事は終了となりました。
夕食後に灯りの消えた寒い食堂で、一人毛布にくるまりながら残りの日記を読み進めるアン……実は原作では、ここで温かいハーブ茶を持ってきてくれたのがアンとハルの初対面で、ペイジ工房の家事手伝いの妖精は双子であると判明したシーンでした。

そしてそのハーブ茶は「命令されてもいないのにお茶を持っていくのが気恥ずかしい」とその役目をハルに押し付けたダナからの「一緒に食事しようと言ってもらったことが嬉しかったので、何かお返しを」という心遣いなのでした。

しゃお*
しゃお*

本当にダナはいじらしくて可愛いなぁ…

ハルとアンのやりとりを物陰から伺ってるダナも可愛いし、アンがそれに気づかないふりして、でもダナにも聞こえるような声で改めて、ここの食卓に座れないと言うなら森へピクニックに行って一緒に昼食を食べようね、と約束するのも非常に尊いシーンなのです。アニメで見たかった…ッ!!(膝を打つ

アニメに入っていた小鳥の砂糖菓子を持ってブリジットに手伝いをお願いしに行くシーンは、原作ではこのすぐあとの出来事になります。

HERO
HERO

アニメでも日記の山を前にする職人たちにハルがお茶持ってきてたね。

“誰かのために”精一杯の力を掴みたかった

これはカットされたところではなく、ブリジットの部屋の前でオーランドと会ってそのまま玄関先で話をしたシーンでアンが言った「そうよね。願うしかないのよね」と「あなたが作ったそれってブリジットさんのためにでしょ?」の間に隠されている地の文からです。
原作では正確には「願うしかない」ではなく「作るしかない」と言っており、続けて「だからわたし、作りたいんだ」と、ミルズフィールドに来る前に浮かんでいた疑問である

なぜ自分は銀砂糖師になりたかったのか

どうして自分はこんなに砂糖菓子ばかり作りたくなるのか

のアンサーがここで明かされています。
今まで出会ってきた人たちにはいろんな人がいて、そんな人たちと触れ合うたび無意識に、守りたい、役に立ちたい、助けたいと願っていたアン。
アンは無力だけれど、砂糖菓子が作れる。それなら“強い力が宿る美しい砂糖菓子を作ることができると認められた銀砂糖師”になることが、無力な彼女が掴みうる精一杯の力を掴む方法であり、大切な誰かを守り、役に立ち、助けたいという彼女自身の願いを叶える力となる。
だからアンはどうしても銀砂糖師になりたかったのです。

しゃお*
しゃお*

美しい物語だなぁ…

HERO
HERO

最初に品評会に出ようと思ったのも「自分が銀砂糖師になりたい」じゃなくて「自分が銀砂糖師として作った砂糖菓子を供えることで母親が安心して昇魂日を迎えられるように」だったもんね。

そんな確固たる思いを自覚したアンと、ブリジットを最悪だと罵りながらも不器用な思いやりを向けるオーランドが「誰かのために」と心を重ね、ペイジ工房派三百年の信念の”真意”に気づくこのシーンは本当に美しくて美しくて涙が出ました。
アニメのこのシーンもとても素敵でした……が、原作はアニメでは隠されることの多い地の文の情報を読みながらでもっともっと素敵に感じるので、原作を読んだことのない方はぜひ読んでみてください。


というところで、今回のカットされたシーンは以上です。

しゃお*
しゃお*

もうここで終わってもいいくらいのテンションだったね(笑)

今回新しく登場したキャラクター

ハル(cv:佐藤元)

14話でダナと共に登場した、ペイジ工房で家事手伝いをしている妖精の男の子です。
台詞があってCVが判明したのは今回からなので今回の新キャラ扱いになっています。
ダナと同じ髪色と瞳、そして顔つきがよく似ていて、二人の関係はダナ曰く「同じ時期に同じ木から生まれた、人間で言えば双子みたいな感じ」だそうです。

そして全身が映ったのはおそらく今回が初なのですが、ほっっっそい!!(笑)
なんだあの棒きれみたいな身体は……羨ましい……部屋の中や民家の庭で育てるようなサイズの木から生まれたのかもしれないですね……羨ましい……

HERO
HERO

落ち着くんだ、管理人(笑)

しゃお*
しゃお*

荒ぶりながらもしっかり説明はしている…笑

しゃお*
しゃお*

そういえばさ。ハル、Dr.STONEのクロムと同じ声優さんなの意外でびっくりした〜〜!
原作で読んでたときはもちろん、PVでビジュアルが出てからも、もう少し中性的な声を想像してたから……

HERO
HERO

そうなんだ。

しゃお*
しゃお*

うん。でも意外だったのは最初だけですぐ馴染んだ(笑)

HERO
HERO

まぁ大体そういうもんだよね。

“ちょっと特殊”な職人たち

引用:TVアニメ『シュガーアップル・フェアリーテイル』公式ツイッター

時系列が前後しますが、今回ついにヴァレンタインとナディールの腕前が明らかとなりました。
原作では「俺とオーランドとエリオットは、まあ普通の職人だ。けどヴァレンタインとナディールはちょっと特殊だぜ」というキングの台詞があります。
特殊な職人とはどのようなものなのでしょうか。

“数学の表現者”ヴァレンタイン

画像左側がヴァレンタインの作品で、大好きな数学を表現したものだそうです。
透けるような質感を砂糖菓子で作るのは第1クールまでの描写からかなり難易度が高いというのが分かりますが、それを寸分の狂いなく作り、色も微妙に変化させてあるのはまさに狂気……
数学が得意だからってこんなの作れる?!と実際にアニメで描かれたものを見て驚愕しました。

ヴァレンタインは最初は狂いのないきっちりした図形しか作らない職人だったそうで、グレンに「それでいい」「おまえらしさだ」と認められてから時々他の形も作るようになったと原作で記載があります。

HERO
HERO

作ってるところが見たいよね、これ。

しゃお*
しゃお*

幾何学図形とか規則性のある抽象的な形をしっかり違和感なく作るのって、具体的なものを作るよりずっと難しいよね。

“緻密の作り手”ナディール

右側の煉瓦の建物がナディールの作品で、びっくりするくらいディテールが細かい砂糖菓子です。
たまに映るナディールの作業机には宝石職人が使うような拡大鏡がいくつか置いてありますよね。
ナディールは細工が細かければ細かいほど好きで、麦粒のような大きさの花や、この大きさの煉瓦塀に使われている煉瓦は一つ一つすべてに本物と同じような質感がある、と原作に記載があります。
想像していたより大きかったな…というのが正直な感想ですが、アップになった際に一つ一つ細かく作り込まれていて息が止まりましたね。

しゃお*
しゃお*

こっちも狂気だ……

彼の場合はヴァレンタインと違って大きな作品をまったく作らないというわけではなさそうだなと読み取れますが、ナディールの作る緻密な細工に惚れて依頼してくる人も昔はいたとのことなので、やはり小さくて細かい作品を作ることが多かったのでしょうね。


さて次からは14話の続き、アニメで実際に放送された部分について触れていきます。

「ペイジ工房の職人頭として」

元々ペイジ派が専任で作っていた新聖祭の砂糖菓子に三つの派閥による選品制度が導入され、それ以降一度も選ばれなくなってしまったために先代から選品へ参加しなくなったというペイジ工房。
アンは参加することは工房立て直しに必要であり、参加を拒否した先代の判断に間違いがあるかもしれないと主張しますが、伝統を重んじるグレンはそれを「我々の工房に対する侮辱だ」と言い放ちます。
しかし——

しゃお*
しゃお*

グレンさんに啖呵切るアン、めちゃくちゃかっこよかったよねー!

HERO
HERO

きちんと筋通ってたしね。エリオットじゃないけど、あれはお見事…!(拍手)

アンの言葉にグレンは詰まりましたが、結局この場では承諾はもらえずじまい。
一部始終を見て笑いがおさまらないエリオットと共に、グレンの体調を案じて一時退出することになりました。

残った五人の結束

グレンの部屋から出たあと、食堂に来たアンは、エリオットから自分も含めた五人の職人がなぜグレンの下に今も残っているのか、それぞれの身の上とその理由を聞くことになります。
アニメでは釜戸の修理のために呼び付けられたオーランドと、昼食を食べにやって来た他の三人も合流して全員で食卓に座ってそれぞれが軽く身上話をしていますね。

HERO
HERO

釜戸の修理は昔からオーランドの仕事、っていう原作に載ってない貴重な情報もいただきましたね!

しゃお*
しゃお*

オーランドはブリジットだけでなくエリオットともほぼ幼馴染みたいなものだって知ってたけど、実際に昔のこと話しながら親しそうにしてるところって無かった気もするし、これはいいアニオリだったね〜!

一緒の食卓に座って、しかも自分のことを話すのではなくお互いの身の上をアンに紹介し合っているというのが“グレンさんへの恩義と尊敬”で繋がったソロプレイヤー集団の結束や仲の良さを感じさせる良い構成だったなと思います。

HERO
HERO

確かにエリオットが全員のことをアンに語って聞かせてた原作のこのシーンを読んでた時は悲壮感を強めに感じたかも。

しゃお*
しゃお*

アニメでは語られなかったけど、ここ一年まともに給金出せてないらしいのね。ペイジ工房って。だから残りたくても残れなかった職人がいるっていうのが刺さるよね…

長の思いや職人個人の事情、グレンに対する思いを知ったアンは上手く噛み合わない現実への嘆きをこぼしますが、ミスリルの何気ない一言が心に残ったようですね…!

誇りを賭けた決断と覚悟

アンはペイジ工房の職人たちの得意とその技術を上手く噛み合わせられたら…と考えていました。
もうすっかり考え方が工房の職人頭ですね。
ずっと先の話で“アンは工房で働くのは向いてない”なんて話も出てきますが、この頃の彼女にそんな影は一つも見えなくて、意外とやれるじゃん…なんて思いながら読んでいたのを思い出します。

アニメではヴァレンタインとナディールの腕を見ている最中に、原作では注文が途切れ五人でこれからどうするか話し合っている最中に、エリオットに支えられたグレンが入室。
新聖祭への選品に参加しろと指示を出します。

HERO
HERO

結局参加することになったんだね。

アンの熱意と、注文が途切れてしまったというペイジ工房の状況を鑑みて、一度だけという条件付きですが伝統を無視して参加を決断されました。
そして、

確かに私が君を職人頭に選んだ。そして君は、責任を持つと言った

アンを職人頭と認めるからルールを無視して選品に参加する。選ばれなければ選品には二度と参加せず、アンもペイジ工房を出て行かなければならない。そして、シャルの羽は戻らない。

ただでさえさまざまな憶測が飛び交い経営が危機に瀕しているというのに、さらに選品で選ばれないという恥を重ねたら……
新しい長が立てば「工房をたたむ」という噂は払拭されて存続はできるかもしれないですが、本当に派閥とは名ばかりになり、かつての繁栄を取り戻すのは不可能になるかもしれないですね。
まさにハイリスクハイリターン。
派閥の誇りと存続を賭けた長の決断と同じだけの覚悟を求められ、アンは全員の前で言葉を口にします。

責任を持ちます。ペイジ工房の、ここの職人頭として

しゃお*
しゃお*

もうひたすらかっこいい。
失敗したらシャルの羽が戻らない状態で出て行かなければならないって聞いた時は少し動揺の表情を浮かべたけど、それでも覚悟を決めた表情に戻るのが早い。

原作では分が悪いと思いつつも「いちかばちか。怖がっていたら工房は立て直せない。結局シャルの自由を取り戻せない」と、最初の一手で負けることを想定するのは嫌だとモノローグで自分を鼓舞してから発言しています。
アンの覚悟を職人全員に直接見せたのは原作通りの流れですが、とても良いですよね。
つい先日外から入ってきたばかりで工房で働くのも初めてな銀砂糖師の女の子がものすごい覚悟を持って仕事に臨んでいる事実を見せつけられて、大切な自分たちの働く場所で慕っているグレンの工房を守りたい職人たちが奮起しないわけがないですから。

HERO
HERO

みんなが信じてついて行くけど結果出さなきゃ即解任って、わかりやすいところで言えばサッカー日本代表の監督みたいだなと思った。

一方その頃、件の戦士妖精は——

Aパートのラスト。ここからシャルとアンの良い雰囲気なシーンに突入するのですが、原作ではアンが来る前、シャルがリズとアンそれぞれに対して持つ感情の違いに気づき、その感情に対して思うところを地の文と少しのモノローグで描写しています。
アニメでは「俺はあいつを…」と少し口に出してましたね。

しゃお*
しゃお*

なんか”緑の工房”からこういうシーン増えるよね?

そうですね。もっと言うなら”白の貴公子”から別行動が増えたことによりシャルのアンに対する特別な感情の描写が増えてきたかなという印象ですが、落ち着いて考え始めたのは緑かなと思います。
実際にアニメにされてみて、十分伝わるように作られていると思うのですがやはり尺やら何やらで隠されてしまう部分が多くありますし、何よりシュガーアップル原作での表現の仕方が好きな民としてはぜひ原作を読んでほしいと声を大にして言いたいです。

少女向け作品の”お約束”

さて、そこに居合わせてしまったなら黙って去ればいいものを……
お約束が来ましたね(笑)

しゃお*
しゃお*

立派に邪魔してきましたね(笑)

台詞は原作と一緒なのにシャルの行動が異なることでミスリルの戦犯度が格段に上がっております…
シリアスとコミカルの緩急がすごくて、アニメ見てて初めてCM休憩が欲しくなりました(笑)

原作では「シャルの羽はどんなことがあっても取り戻すから」と言ったアンともう少し会話を続けた上で、シャルはここ数日意識している触れたくなる衝動を抑えるためにアンから視線をそらしています
その様子を見たミスリルが件の台詞を吐くので、あからさますぎるとはいえ邪魔したなんて一ミリも思わなかったですし、協力というか気遣いというか、そんなふうに微笑ましく捉えることができます。

HERO
HERO

シャルもアンじゃなくて自分の方が気遣われたと思ってたもんね。原作だと。

アニメでは実際に行動に起こしてしまったので……
シャルアン描写ウマー(゚∀゚ )と思いつつ、この先を知っている民としてはそのキス未遂は今やって大丈夫なの?と少し心配にはなりました。

しゃお*
しゃお*

あからさまな気遣いを超えて邪魔をしてしまったアニメのミスリルに視線を向けるシャルとアンの温度差が面白かったけどね。

確かに。アンは赤面して恥ずかしがってましたが、シャルはなんか虫を見るような目でミスリルを見下ろしてましたからね(笑)
その反応からも、アニメのミスリルは完全に邪魔したんだなぁと思ってしまいます。
だとすると、ラストカットの額を押さえるシャルも描写としては同じなんですが思ってることが原作とアニメで若干異なりそうですね。

HERO
HERO

ミスリルに呆れてるのもそうだけど、そのあと恥ずかしがって大声出してるアンのことをしばらく見てたところを見ると、やっぱりアンの反応がお子様すぎて「まだ早かったか…」とかそんな感じかな?笑

しゃお*
しゃお*

なんだろね。ミスリルが出てくる前も、シャルに頬触られて見つめられながら顔が近づけられても赤くもならず瞳も揺らさず見つめ返してるだけだったし、なんかあの反応ちょっと気になるな。

革命の旗手

Bパートでは、アンが主導となって新聖祭の選品へ出す砂糖菓子のモチーフを話し合っていました。
しかし各々好きな作りたいモチーフを言い合いてんで話し合いにならない四人に対して、まずは今回の方針から説明します。

今回はやり方を変えようと思うの。五人でどんな砂糖菓子にするか決めて、五人で一緒に作ろうと思う

そう決めたのは、初日に言っていた”複数人で作る方が短時間で作れる”という大工房のメリットではなく、趣味の違うみんなが良いと決めたものならそれぞれの良さが詰まった作品になり、大勢の人に選ばれるものになるのではないかという、人数が少なくてもそれぞれ違う得意分野を持つ職人が揃う今のペイジ工房を知ったアンならではの考えからでした。

HERO
HERO

アンの話を聞いてる時四人とも良い表情してたよねー。

しゃお*
しゃお*

今まで自分たちが信じてやってきたことを否定せずに新しい風を吹き込んでくるアンに対する信頼が芽生え始めたのを感じたな〜。

その日の夜。ブリジットと幼馴染だというオーランドから、昔話やペイジ親子のすれ違いとそれをそばで見ていた彼の胸の内を……そして依頼者に寄り添った製作を「客に媚びる」と吐き捨てた彼が、ブリジットのためなら彼女の心に寄り添う素敵な砂糖菓子を作れるんだということを知ります。

翌朝、歴代長の日記からの情報と共にペイジ工房への解像度が上がったアンは改めて職人たちに制作の方針告げました。

みんなが作りたいものを作ろう。グレンさんのために

みんなが大切に思うグレンのためにアイデアを出し合って作った砂糖菓子が聖ルイストンベル教会に飾られて、それを見て誇らしく思ってくれるような砂糖菓子。
大切な人の喜びを誘うために作る砂糖菓子なら、見る人の心を惹きつけないはずはない—— 一応物作りを仕事にする者の端くれであり、作りたいものを好きなように作りたいのに…と考えて鬱屈していたことがある管理人には、原作であったこのシーンのアンの台詞や文章が大層刺さったものです。

アンの言葉で四人は慕っている長に思いを馳せ、やがて全員が一つの結論にたどり着きます。

HERO
HERO

新聖祭を通してこの”誰かのために作りたいものを作る”が工房全体に浸透すると良いね。

しゃお*
しゃお*

そういえば五人で話し合ってた時に流れてたBGM、第1クールで仕事中によく流れてたアンの曲に似てる曲調で素敵だったね。

そうですね。お馴染みの曲の中に新しい曲が混ざっているのに気づくとこちらまで新しいことが始まるような気分になってわくわくします。

次回は実際に砂糖菓子を作るシーンも含まれると思いますので今から楽しみです。

最後に。

15話ラストの引きは原作通り、何者かに額と腹を斬りつけられた状態のエリオットが玄関先へ運ばれたところで終わりました。
いやー、ここが15話の引きになるだろうと予測はしてたけど、途中で「もしやそこまで進まないのでは…」と思っちゃったくらい内容濃かったんですよね。よくここまで辿り着いた……

HERO
HERO

次回急に不穏な展開来るじゃん。

しゃお*
しゃお*

いやほら、3話目だから。
第1クールも3話目のラスト数分で…

ジョナスくんのアレですね(笑)
ただ、今回は次回予告のカットがPVでシャルと戦っていた赤い妖精でしたので、第1クールの4話のような流れにはならなそうです。
原作履修済みですので流れは知っていますが、再編で結構変わることが想像に難くないのでどんなふうに恐ろしい登場の仕方をするのか楽しみです。

しゃお*
しゃお*

そして次回タイトルはサスペンスだの何だの散々言い散らかしてた『最初の銀砂糖』だね。

言い散らかしてたって…(笑)

原作で『最初の銀砂糖』は第三章のタイトルで、エリオットから見たアンのことを表す言葉であると同時にペイジ工房編だけではないその後シリーズ通して重要になってくる言葉なので、再編で『緑の工房』範囲の落ちに持ってきたのかな、と思ってますが。

でもまだ六章と七章の内容が丸々残ってるのにどう繋げるんでしょう……なんてことも考えつつ、次回を楽しみにしています。

しゃお*
しゃお*

また来週〜(((ヾ(。´∀`。)o♡

HERO
HERO

お疲れ様でしたー(・∀・)ノシ

次回予告映像

by. KADOKAWAanime (YouTube)

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